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20241219

『メアリ・シェリー』(白水社)刊行記念 小川公代さんトークイベント「読むことでつながる」(12/19

福岡県
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『フランケンシュタイン』の作者メアリ・シェリーは、作家で思想家の両親ウィリアム・ゴドウィンとメアリ・ウルストンクラフトの子どもとして生を受けたが、母がすぐに他界。母とは彼女の書いた本を読むことでしかつながることができなかった。メアリ・シェリーは母の墓に行き、『女性の権利の擁護』『北欧からの手紙』『回想録』などを貪るように読んだ。また『フランケンシュタイン』が誕生したきっかけというのも、『ファンタスマゴリアーナ』という怪奇物語の民話集を恋人のパーシーやバイロン卿らみんなと一緒に読んで霊感源を得たことだった。
 「書く」のまえに、まずは「読む」がある。シャーロット・ゴードンの伝記本『メアリ・シェリー』は、ことばが経験を通して次第にメアリに受肉してゆくプロセスを丁寧に語っている。『フランケンシュタイン』『最後のひとり』などいくつもの代表作品と人生が密着していたことがそっと提示されている。父親が書店を経営していたことも手伝って、愛読家へと成長したメアリ・シェリーがものを書き始めたとき、ことばが堰を切ったように溢れでた。
 訳者の小川公代さんも幼少期から怪談や幽霊物語を愛読し、初めて『フランケンシュタイン』の過剰さに触れたとき、衝撃を受けた。聞き手の藤枝大は、「本のあるところ ajiro 」を運営するかたわら、書肆侃侃房の編集者として本づくりに取り組んでおり、「読む」「書く」という活動は日常の一部である。二人が『メアリ・シェリー』を読んだことでどのようなことばが交わされるのか、ぜひ聴きに来てください。
※翌日の12月20日(金)には西南コミュニティーセンター・ホールにて小川公代さん×渡邊英理さんのトークイベント「「小さな物語」と書く女たち」が開催されます。こちらも合わせてご参加もしくはアーカイブ配信をご覧ください。詳細はこちらです。
日時:2024年12月19日(木)19:00~20:30(開場:18:30)
出演:小川公代さん(上智大学外国語学部教授、『メアリ・シェリー』訳者)
聞き手:藤枝大(書肆侃侃房/本のあるところ ajiro)
場所:本のあるところ ajiro(福岡市中央区天神3-6-8-1B)
参加方法:会場参加/ライブ配信
チケット:会場1650円(学割1100円)、オンライン1100円
配信方法:YouTube(1か月アーカイブ付)
お問い合わせ:ajirobooks@gmail.com(担当:藤枝・村上)
【出演者プロフィール】
小川公代(おがわ・きみよ)
和歌山生まれ。上智大学外国語学部教授。専門は、ロマン主義文学、および医学史。ケンブリッジ大学政治社会学部卒業。グラスゴー大学博士課程修了(Ph.D.)。著書に、『ケアの倫理とエンパワメント』『ケアする惑星』『翔ぶ女たち』(いずれも講談社)、『世界文学をケアで読み解く』(朝日新聞出版)、『ゴシックと身体――想像力と解放の英文学』(松柏社)、『文学とアダプテーション――ヨーロッパの文化的変容』『文学とアダプテーション2――ヨーロッパの古典を読む』(ともに共編著、春風社)、訳書に『エアスイミング』(シャーロット・ジョーンズ著、幻戯書房)、『肥満男子の身体表象』(共訳、サンダー・L・ギルマン著、法政大学出版局)、『メアリ・シェリー』(シャーロット・ゴードン著、白水社)などがある。現在、『世界』で「〈小さな物語〉の復興――フランケンシュタインを読む」を月一連載中。

藤枝大(ふじえ・だい)
書肆侃侃房の編集者。海外文学と詩歌、人文書を主に編集している。担当した書籍に『左川ちか全集』(島田龍編)、川野芽生『Lilith』『月面文字翻刻一例』、くどうれいん『うたうおばけ』、中村達『私が諸島である カリブ海思想入門』、中井亜佐子『エドワード・サイード ある批評家の残響』、平井靖史ほか『ベルクソン思想の現在』、高柳聡子『埃だらけのすももを売ればよい ロシア銀の時代の女性詩人たち』 、ジョゼ・サラマーゴ『象の旅』(木下眞穂訳)、アン・カーソン『赤の自伝』(小磯洋光訳)、吉田恭子ほか『現代アメリカ文学ポップコーン大盛』など。2018年より詩歌と海外文学の書店「本のあるところ ajiro」を運営している。

 
開催期間 2024年12月19日(木) 19:00
開催場所 福岡県福岡市中央区天神3-6-8
主催 本のあるところ ajiro
書籍ジャンル 文芸
イベント種別 トークイベント
予約 必要
料金 有料
お問い合わせ ajirobooks@gmail.com
公式HP https://note.com/kankanbou_e/n/nd85572d4b805