書物は復権する
持谷寿夫(もちたに・ひさお)1951 年東京生。早稲田大学教育学部卒。都内書店に2 年間勤務の後、1975 年株式会社みすず書房入社、営業部配属。2009 年代表取締役社長。2017 年退任。12 月終わりから4 月にかけて恒例の「書物復権 共同復刊」リーフレットが届く。1号の復刊リクエスト号から2号での復刊書目の発表、5 月の一斉発売へ。この事業に携わらなくなってから久しいが毎年の候補には興味がわくし、思い入れのある書目もある。巻頭の各分野の専門家のエッセイにも刺激を受ける。1997 年の第一回から30 年、自らが執筆するようになるとは想像もしていなかった。
共同復刊は、遡ること13 年前の1984 年から書協主催で始まった「日本の本展」での文芸書の復刊展示に触発されている。近代日本の出版文化の誕生から約100 年のこの頃、出版の歴史を振り返ろうという動きが出版界全体であり、その一環として文芸書の老舗出版社を中心に品切れ書の復刊展示を行った。会場の熱気は今でも覚えている。個々の出版社ごとのブース展示ではなく、池袋サンシャインシティの展示ホールにピラミッドに積まれた復刊書の山、さすがに重すぎて開場初日に扉を開けてみたら平台が崩れてしまっていたという笑い話もあった。もちろん大盛況でピラミッドはあっという間に小山に変わってしまった。共同で行うこと、個々の本の力強さを実感し、いつか自社も関わった復刊事業をと思い続けていた。
需要があるにも関わらずその需要が見えにくい専門書、一度品切れになると蘇らせることは難しい。手に取って見てもらうこともできない。この状況をなんとか打破できないか、文芸書ほどではないが共同で行えば成立するのではないかとも考えていた。共同復刊事業ばかりでなく“書物復権” とは共同で本の存在をアピールするさまざまな施策の総体を呼ぶ言葉、編集者と読者との座談会、国際ブックフェアでの共同新企画説明会等々。 “書物復権” というネーミングには、ひとりの編集者から「書物は失権しているのか?」と問われたことがある。営業主導の取り組みなので、販売促進策と思われたのかもしれない。確かに売れるのはなにより嬉しいのだが、自らが刊行する本を未来に伝えるための営みを共同で行うというのが書物復権の目的でありこの4文字に込められた思い、新基軸・新編集・新訳・新装丁・電子化への取り組み、関連する書店・図書館・著作者・読者を巻き込んでのムーブメント。その実現のためにどのような知恵を発揮すれば良いのかを携わる者はいつでも考えている。すべての協働の中核になること、これが自らが世に送った本を時代を超えて伝える責務を持つ出版社の役割であることには間違いはなく、そのために“書物復権” の活動はこれからも続いていく。
見ていていただきたい。“書物復権” は未来に向かい、今も進化中。
2026年10社共同復刊30
[ごあいさつ]
2026 年、第30 回目の10 社共同復刊、今回も多数のリクエストをいただきありがとうございました。2 月28 日までの期間中に、紀伊國屋書店内公式サイト、復刊ドットコムの特設サイトおよびFAX で、受けつけたリクエストは総数約9,487 票、最多書籍には337 の票が寄せられました。いただいたコメントには、それぞれの書目に対しての皆さまからの熱心な要望が伝わっており、各発行出版社はこの結果を元に、復刊書目の選定をいたしました。今回の共同復刊で実現できなかった書目からも、各社独自の方法で復刊を予定している場合もあり、1 点でも多くの品切れ書の復刊の実現にむけて努力してまいりますので、今後の各社の復刊情報にご注目くださるようお願いいたします。
今回、各発行出版社の判断により復刊を決定した書目は36 点38 冊。書籍は5 月下旬より全国約200 の協力書店店頭にて展示されますので、足をお運び頂けましたら幸いです。
今年も充実した復刊ラインナップができました。来年以降も、読者の皆様のご期待に添えるように活動を継続させて参りますので、どうぞよろしくお願いいたします。
[ご案内]
・刊行はすべて、2026 年5 月下旬を予定しています。
・内容についてのお問い合わせは発行出版社までお願いします。
読者からのメッセージ
■第1 回から企画の趣旨に賛同している。(56 歳・会社員)
■書物復権によって存在を知らなかった好奇心を唆る本に書店で出会えることが嬉しい。今後もこの取り組みをつづけて欲しい。(18 歳・高校生)
■重要な著作が品切れになることも多く、最近では品切れになるまでの期間も極めて短い印象です。電子書籍化の選択肢も含めて、必要な本が可能な限り入手できる環境になって欲しいと思っています。(33 歳・大学職員)
■最近はSNS の投稿などで突然、脚光を浴びる本も多いので、こういう企画が増えると、読みたい人へ本が届きやすくなると思います。(51 歳・病院職員)
■デジタル化が進む一方の世の中ですが、紙の本が好きです。書物復権は初めて目にする熟語でしたが広く知られて欲しいです。(56 歳・主婦)
■書店に行って並んでいる書物を眺め、自分の教養に欠けているものを知る楽しみが、書店が減り、読むべき出版物が書店の棚のはじの方に追いやられ、という現象によって、どんどん損なわれていくようです。そのような傾向に少しでも歯止めがかかることを期待しています。(75 歳・兼業主婦)
■毎年楽しみにしています! 『真理と解釈』と『正常と病理』は私の研究に必要な文献なので、ぜひ手に入れたいです。(23 歳・大学生)
■普段は読まないジャンルの本をこの機会に読むことにしていて決定が待ち遠しいです。(30 歳・会社員)
■日本の音楽教育に携わる者として、その礎をつくった齋藤秀雄先生の貴重なお話を後世へ伝えたく、『齋藤秀雄講義録』の復刊を切望します。(50歳・高校教員)
■単に最近入手不可能な本を販売するだけでなく、それらの本が現在のさまざまな分野の研究で、どのような意味で重要なのかをわかるようにしてほしい。(46 歳・予備校講師)
■書物のもつ人間が積み上げてきた深大な文化の営みは一体どこに行ってしまったのだろうと思える昨今の状況の中で、たいせつなものをあらためて若い人たちの目に(ないしは忘れつつある大人たちの目に)触れさせる機会の貴重さを強く感じました。(47 歳・会社員)
■学術・専門書以外にも再版希望の本は多くあります。一般書籍でこのような企画があればぜひ参加したいです。(60 歳・会社役員)
■どれも気になる書物ばかりで選ぶのがとても楽しかった。(31 歳・事務員)
■いつもこの企画を楽しみにしています。はじめての出会いは数年前ですが、その時はレヴィ=ストロースの『構造人類学』を購入しました。〈書物復権〉という言葉は個人的にとても好きな言葉で、その語感、響きからは読書人生を賛歌する、読書することを全肯定してくれるような力強さが感じられます。(22 歳・大学生)
参加出版社
■ 岩波書店
〒101-8002 東京都千代田区一ツ橋 2-5-5 TEL 03-5210-4113■ 紀伊國屋書店
〒153-8504 東京都目黒区下目黒 3-7-10 TEL 03-6910-0519■ 勁草書房
〒112-0005 東京都文京区水道 2-1-1 TEL 03-3814-6861■ 作品社
〒102-0072 東京都千代田区飯田橋 2-7-4 TEL 03-3262-9753■ 創元社
〒101-0051 東京都千代田区神田神保町 1-2 田辺ビル TEL 06-6231-9010■ 東京大学出版会
〒153-0041 東京都目黒区駒場 4-5-29 TEL 03-6407-1069■ 白水社
〒101-0052 東京都千代田区神田小川町 3-24 TEL 03-3291-7811■ 法政大学出版局
〒102-0073 東京都千代田区九段北 3-2-3 TEL 03-5214-5540■ みすず書房
〒113-0033 東京都文京区本郷 2-20-7 TEL 03-3814-0131■ 吉川弘文館
〒113-0033 東京都文京区本郷 7-2-8 TEL 03-3813-9151
⇒書物復権2026 リーフレット 第2号(2026.4)(PDF)はこちら
⇒<書物復権2026 リーフレット 第1号(2026.1)(PDF)はこちら
山下貴史さん「書物復権によせて」
書物復権によせて
山下貴史(京都大学生協ルネ/人文書・文芸美術書担当)「書物復権」に何か書いてください。なぜ私に? 「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」をここ数年忠実に実践しているこのわたくしに? しかし宴席の勢いに呑まれて引受けてしまった。やらかしてしもうた。何から手をつければいいのやら皆目見当がつかない。手掛かりを求めてとにかく埃を被った我が積読山に面と向き合うことから始めてみた。地崩れを起こさぬように少しずつ掘り進めていく。根気のいる作業だ。森を見ずに一本一本木を見ていくしかないぞ。本棚最奥3 列目の文庫が見えてきた。床上の壁際のさらに最下段に追いやられていた単行本も姿を現す。おっ、帯に復刊の文字が見える。いくつも出てくるぞ。復刊フェアを見かけると全点買っていたのを思い出した。帯捨てなくてよかった。これでいこう。
【一品目】「HPB(ポケミス)1600 番突破記念復刊」(全20 点、1993 年、早川書房)。カラフルなビニールカバーの背表紙と、黄色の天地小口がずらりと並ぶ棚に心躍らせた人は少なくないだろう。「お手許に綺麗なままの本をお届けしたく、こんな簡単な函を作ってみました。いわば包装紙がわりです。お買上げ後には、お捨て下さって結構です」とのことで函入りにて登場。いやいや捨てません、捨てられません。このたびの久々のご対面で真っ先に姿を現したのは、130 番『悪魔のような女』。なんか怖い。裏表紙では、ボアローとナルスジャック、作者のお二人が揃って口の端にタバコをくわえている。萌える。ポケミス初期のラインアップの選定には江戸川乱歩のほか、田村隆一も関わっていたそうな。また当初は99 番までを古典作品に割り当て、全500 巻で完結の予定だったという。今や2000 番を突破した、世界最長のミステリ・シリーズ「ポケミス」。他レーベルと併走しながら、今なおミステリのバトンを繋いでいる。継続する力動、新生と再生を同時に果たすその存在は稀有にして心強い。だからいつまでも、「あなたにそこにいて欲しい」
【二品目】「新潮文庫の復刊」(全100 冊、1993 年11 月~ 1994 年11 月〔全7 回〕、新潮社)。謳い文句は「名著に親しむ絶好のチャンス!!」国内作品はえんじ色、海外作品は藍色。クリーム色の地。控えめな彩度の表紙からなる装幀が心地良い出会いを予感させる。古今東西の、昭和20 ~ 30 年代発行の作品が主で、当時のままの字体であることも相俟って、寡黙な熟成された雰囲気を纏う。まさに名著たる佇まいを感じさせる。その固有名は知りつつも、ほぼすべての本とここで初めて出会った。そのうちの一冊、ジャック・シャルドンヌ『愛をめぐる随想』を引用する。「この半世紀における世のうつり変りは、それに先だつ一千年のあいだの変遷よりも甚だしい。人情は日々にすがたを変え、科学や技術はわれわれに目まぐるしい思いをさせる。
五十歳の人は、相異なる二つの世界に接してきたわけである」。「ところが彼は、しん底から相変わらずの元のままであり(…)彼の身にはほとんど何ごとも起こってはいないのだ」。この後妙なる省察が続くのだけれど、これは1930 年頃フランスで紡がれた言葉。こんな言葉に出会えたとき、投壜通信をこの手のひらにしっかりと受けとめた切なる喜びを感じる。【三品目】「復刊文庫 偉大なる不良たち」(1992 年、角川書店)。ボードレール、ランボオ、コクトー、バタイユ、フィッツジェラルドといった、個人的に好きだった作家がてんこ盛り。「偉大なる不良たち」と謳われているのを見て心惹かれずにいられようか。池田満寿夫の線描画タッチのカバー装画が不良感と狂気の息吹を盛り立てる。『マルドロールの歌』には、著者像にダリによる想像のロートレアモンが使われているのもたまらない。そしてなぜかカフカ『アメリカ』とは二冊と再会した。違う書店のカバーを纏っているのだが、その二度の出会いの場、どちらの書店も今はない。
これらのフェアは、ほぼ1950、1960 年代に発刊された本を1990 年代に復刊したものである。時々の時代状況と併走する書籍業界の変遷に思いを馳せるとともに、その時代に復刊書物と出会ったことによる影響の痕跡をわたし自身の中に見出した。そもそも、あのとき自分はなぜその書物に惹かれたのだろうか。今この復刊書物と再会した場で、私はマドレーヌの香りを嗅いだ。その香りは、初めての出会いのときに、既に、確かに感じた香り。そして今ここに立ち昇ったのもまた生まれたての赤ん坊の無垢で清新な香りなのだ。それでは、あのときの香りはどこから流れてきたのだろうか。「復刊」と呼ばれるその本の背後に、本のそして人間の、不死鳥のごとく蘇る生命の力、永続性そのものを感じとっていたのだと思う。その力は、一人の人間の存在と呼応する、人類全体の存在を告げ知らせていた。その場に証され再び現れるのは、何者かの権利でなく存在そのものだ。だから私は「書物復権」を心の中で、ただ「書物復刊」と呼んでいる。私にとっての「書物復刊」。それはいつも、新生したものとの出会い、今このとき生きている生命そのものとの出会いである。
過去の書物復権 ▶書物復権2025 ▶書物復権2024 ▶書物復権2023 ▶書物復権2022 ▶書物復権2021
書物復権2026 復刊書目
哲学・思想・言語・宗教
岩波書店
戦後精神の政治学 丸山眞男・藤田省三・萩原延壽
宮村治雄
初版2009・最終版2009年◆四六判◆344頁◆税込5,830円
「自由の内面的権威」の確立に賭けた戦後思想の巨人たちの仕事を丹念に読み解き、戦後思想の達成と未決の課題を明らかにする、戦後思想史への挑戦。
勁草書房
真理と解釈
D.デイヴィドソン/野本和幸、植木哲也、金子洋之、高橋要訳
初版1991・最終版2011年◆A5判◆376頁◆税込7,150円
論争の旋風を巻き起し、反批判の砲撃を続けながら前進する意味理論の重戦車。〈言葉がそれの意味するものを意味するとはどういうことか。〉
勁草書房
キリスト教思想への招待
田川建三
初版2004・最終版2015年◆四六判◆336頁◆税込3,520円
キリスト教思想にはあまり知られていないすぐれた遺産、貴重な考え方がある。歴史を遡り聖書を繙いて、よく見える地点へと誘う。
勁草書房
道徳の言語
R.M.ヘア/小泉仰、大久保正健訳
初版1982・最終版2003年◆四六判◆304頁◆税込3,850円
メタ倫理学の立場をとり、事実から価値は引き出せないとする主張を引き継ぎ、価値語「べき」「よい」などの用法を精緻に分析する。
勁草書房
知覚の言語 センスとセンシビリア
J.L.オースティン/丹治信春、守屋唱進訳
初版1984・最終版2009年◆四六判◆224頁◆税込3,300円
日常言語のスリリングな分析を通して、〈感覚与件〉理論の土台を掘り崩す。哲学の破壊による哲学の再建へ。
作品社
否定弁証法
T・W・アドルノ/木田元、徳永恂、渡辺祐邦、三島憲一、須田朗、宮武昭訳
初版1996・最終版2011年◆A5判◆534頁◆税込9,900円
ヘーゲル弁証法を同一性の呪縛より解放し、仮借なき理性批判を通して哲学の限界を超える。最もラディカルに現代と切り結ぶ批判理念の代表的名著。
作品社
〈資本論〉入門
デヴィッド・ハーヴェイ/森田成也・中村好孝訳
初版2011・最終版2020年◆四六判◆549頁◆税込4,950円
世界的なマルクス・ブームを巻き起こしているハーヴェイの最も世界で読まれている入門書。グローバル経済を読み解く『資本論』の広大な世界へ!
作品社
〈資本論〉第2巻・第3巻入門
デヴィッド・ハーヴェイ/森田成也・中村好孝訳
初版2016・最終版2020年◆四六判◆544頁◆税込4,950円
グローバル経済を読み解く鍵は、〈第2巻〉にこそある。難解とされる〈第2巻〉〈第3巻〉がこんなに面白く理解できるなんて。画期的入門書。
法政大学出版局
技術と時間1 エピメテウスの過失
ベルナール・スティグレール/石田英敬監修/西兼志訳
初版2009・最終版2009年◆四六判◆446頁◆税込4,950円
従来,哲学から排除されてきた技術の問題をとらえなおし,哲学の限界と行方を問う。資本主義は情報・メディア産業を通して人間の精神にいかなる影響を与えたのか。
法政大学出版局
技術と時間2 方向喪失(ディスオリエンテーション)
ベルナール・スティグレール/石田英敬監修/西兼志訳
初版2010・最終版2010年◆四六判◆412頁◆税込4,950円
技術は記憶を支援すべくその外部から訪れるものではなく,技術それ自体が記憶であると主張し,記憶の産業化を問う。産業化は記憶されるべき出来事を選択するのだ。
法政大学出版局
技術と時間3 映画の時間と〈難─存在〉の問題
ベルナール・スティグレール/石田英敬監修/西兼志訳
初版2013・最終版2013年◆四六判◆410頁◆税込4,950円
カントの批判哲学とフッサールの現象学を根源的に読み直した新しい批判理論。意識も時間もコントロールされる「生き難さ」に挑む。
法政大学出版局
正常と病理
ジョルジュ・カンギレム/滝沢武久訳
初版2017・最終版2017年◆四六判◆320頁◆税込4,180円
医学の基礎をなす認識論上の問題を哲学・心理学・生物学・社会学等の視野から検討し、生命現象への機械論的立場を批判しつつ生命科学の意味を問う。
みすず書房
みる きく よむ 新装版
クロード・レヴィ=ストロース/竹内信夫訳
初版2005・最終版2014年◆四六判◆240頁◆税込5,720円
芸術は、人間の営みにどのような位置を占めるのだろうか? 創造の源泉は? 芸術の普遍性とは? レヴィ=ストロースの「思考の快楽」の魅力。
みすず書房
テクストの楽しみ 新装版
ロラン・バルト/鈴村和成訳
初版2017・最終版2017年◆四六判◆184頁◆税込3,850円
46の断章から編まれた、“身体の思考”によるロマネスク。「テクストは織物である」バルト後期の代表作が、達意の新訳によって蘇る。
みすず書房
現象としての人間 新版
ピエール・テイヤール・ド・シャルダン/美田稔訳
初版1964・最終版2023年◆四六判◆424頁◆税込4,840円
イエズス会の司祭であり、また科学者として北京原人の発掘に関わった、テイヤールの主著。訳者による「テイヤールの生涯と仕事」ほかも収録。
社会
勁草書房
社会の構成
A.ギデンズ/門田健一訳
初版2015・最終版2017年◆A5判◆472頁◆税込6,600円
客観主義と主観主義の二元論を構造化理論によって乗り越え、社会理論を再構築する。ギデンズの理論的主著、待望の邦訳!
創元社
団体旅行の文化史 旅の大衆化とその系譜
山本志乃
初版2021・最終版2021年◆A5判◆336頁◆税込4,400円
修学旅行、団体参拝、社員旅行など、日本における団体旅行のあゆみを文化史的にとらえ、旅の大衆化、団体旅行が社会にもたらした影響を考察する。
法政大学出版局
社会を越える社会学 移動・環境・シチズンシップ
ジョン・アーリ/吉原直樹監訳
初版2015・最終版2015年◆四六判◆478頁◆税込5,830円
レジャーや仕事のための旅行から,情報や廃棄物の移動,そして都市テロまで,21世紀の移動と越境を論じ,ポスト国民国家における脱中心的な市民社会を予見する。
法政大学出版局
魔女・産婆・看護婦 女性医療家の歴史
バーバラ・エーレンライク、ディアドリー・イングリッシュ/長瀬久子訳
初版2015・最終版2015年◆四六判◆230頁◆税込3,300円
男性優位社会にその地位を追われた女性医療家と,衛生問題の対象に仕立てられた女性たち。1970年代アメリカの女性解放運動の開始を告げる時代の証言。
みすず書房
オルレアンのうわさ 新装版 女性誘拐のうわさとその神話作用
エドガール・モラン/杉山光信訳
初版1997・最終版2009年◆四六判◆408頁◆税込5,720円
いかにうわさは増殖し、神話化するか? 1969年、パリから100キロ離れたオルレアンで起きたうわさ事件を調査した社会学の古典。
歴史・民俗
紀伊國屋書店
毒矢の文化 新装版
石川元助
初版1963・最終版1994年◆四六判◆208頁◆税込3,520円
アジア、アフリカ、南北アメリカ……世界各地に残る毒矢と使用毒物の相違、それぞれの文化史を〈民族毒物学〉の第一人者が多数の例証からたどる。
紀伊國屋書店
文化を書く 文化人類学叢書
ジェイムズ・クリフォード、ジョージ・マーカス編/春日直樹ほか訳
初版1996・最終版2019年◆四六判◆566頁◆税込6,380円
フィールドの体験を“客観的に”記述する民族誌をめぐる問題を、哲学、文学理論、歴史学などを交錯させながら論じた、文化人類学に対する根底的な批判の書。
創元社
地図で読み解く日本統治下の台湾
陸傳傑/河本尚枝訳
初版2019・最終版2019年◆B5判◆224頁◆税込9,900円
日本統治時代に作成された台湾の歴史地図を通して大日本帝国の台湾統治を読み解く。歴史地図と多数の写真を含む180点以上の図版を収録。
東京大学出版会
墓を生きる人々 増補新装版 マダガスカル,シハナカにおける社会的実践
森山 工
初版1996・最終版1996年◆A5判◆336頁◆税込6,930円
墓が選択される過程に、「情緒」はいかに関わるか。社会的個人の行為が規範の中でいかに決定されるかを解く民族誌。
吉川弘文館
中国古代の生活史
林 巳奈夫
初版2009・最終版2016年◆A5判◆242頁◆税込3,520円
中国古代の生活のすべてを考古・図像資料から説きあかす。衣食住から産業・交通・戦争・宗教・国家機構まで、中国古代文明を探る。
吉川弘文館
日本人の名前の歴史
奥富敬之
初版2018・最終版2018年◆四六判◆280頁◆税込2,640円
源・平・藤・橘、徳川、源太・平次・左近・権兵衛…。苗字・名前のルーツと多様な展開をわかりやすく軽妙に叙述する。
吉川弘文館
現代日本の葬送と墓制
鈴木岩弓・森 謙二編
初版2018・最終版2018年◆A5判◆240頁◆税込4,620円
葬儀・埋葬・造墓は社会変動の波を受け変貌してきている。葬送をめぐる個と群の価値観の変化を辿り、21世紀の死者のゆくえを展望。
吉川弘文館
参勤交代
丸山雍成
初版2007・最終版2007年◆四六判◆290頁◆税込3,300円
膨大な諸藩の史料から、道順や行列規模、費用等を解説。制度の成立以前から窮乏大名の道中状況まで、参勤交代をくまなく知る一冊。
吉川弘文館
豊臣秀吉の朝鮮侵略
北島万次
初版1995・最終版2001年◆四六判◆332頁◆税込3,410円
東アジア征服の野望に駆られた秀吉は朝鮮に兵を進めたが、朝鮮・明の反撃にあって敗退。この侵略の実態と傷痕を、克明に叙述する。
心理・教育
創元社
ケースの見方・考え方 精神分析的ケースフォーミュレーション
N・マックウィリアムズ/成田善弘監訳/井上直子、湯野貴子、山田恵美子訳
初版2006・最終版2022年◆A5判◆312頁◆税込6,930円
クライエント一人ひとりに合った精神力動的フォーミュレーションを紡ぎ出す方法を、8つの構成概念を示して詳細かつ具体的に解説する。
文学・芸術
白水社
齋藤秀雄講義録
小澤征爾ほか編
初版1999・最終版2019年◆A5判◆308頁◆税込3,960円
小澤征爾をはじめ、世界的な音楽家を数多く育てた教育者が、音楽芸術全体を明快に語る唯一の講義録。音楽を愛する人々に贈る珠玉のメッセージ。
白水社
自然と社会
ジャン=ジャック・ルソー/平岡昇編訳
初版1999・最終版1999年◆A5変型判◆304頁◆税込5,170円
18世紀のフランスで文明・社会を批判することで独創的な啓蒙思想を展開したルソー。本書は、重要著作のエッセンスを平易に伝える基本図書。
白水社
氷上旅日記 ミュンヘン-パリを歩いて
ヴェルナー・ヘルツォーク/藤川芳朗訳 中沢新一解説
初版2022・最終版2022年◆四六変型判◆154頁◆税込3,080円
重病の親友の快復を願かけて、ミュンヘンからパリへ向かい、雪と氷のなかを彷徨する……ニュー・ジャーマン・シネマの鬼才が綴る孤高の幻視行。
みすず書房
現代ギリシャ詩選 新装版
中井久夫編訳
初版1985・最終版1999年◆四六判◆272頁◆税込4,400円
空と海と・と白い島……。ギリシャ詩のリズムに捉えられた精神科医が情熱を傾注した108の詩。
法律・経済・政治
岩波書店
〈始まり〉のアーレント 「出生」の思想の誕生
森川輝一
初版2010・最終版2010年◆四六判◆434頁◆税込8,360円
ハンナ・アーレントの思索の根源にある、「出生」の思想とは何か? 草稿を含む主要なテクストの精読を通して、その〈始まり〉を明らかにする。
東京大学出版会
文化と国家 増補新装版
南原 繁
初版1968・最終版2007年◆四六判◆560頁◆税込5,500円
われわれはいかにして祖国を興し、新日本文化をつくり成すか──1945年から1951年までの東大総長在任中の講演や演説を集録した、戦後日本の原点。
東京大学出版会
経済と倫理 増補新装版 福祉国家の哲学
塩野谷 祐一
初版2002・最終版2007年◆A5判◆464頁◆税込8,580円
経済についての根源的な問いをたて、経済と倫理の問題を理念と制度の観点から総合的に考察し、「福祉国家の哲学」を構築する。
東京大学出版会
ウォール・ストリートと極東 新装版 政治における国際金融資本
三谷 太一郎
初版2009・最終版2010年◆A5判◆308頁◆税込6,380円
ウォール・ストリートや日本の国際金融家がワシントン体制期から日中戦争期にかけて果たした役割を追究し、政治と国際金融の関係を問う。