芥川賞:小砂川チト「ゾンビ回収婦」/直木賞:朝倉かすみ「けんぐゎい」/講談社と光文社が増刷(以下略)

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 日本文学振興会が主催する第175回「芥川賞」「直木賞」の選考会が7月15日、都内で行われた。芥川賞は小砂川チト『ゾンビ回収婦』(講談社)、直木賞は朝倉かすみ『けんぐゎい』(光文社)を選出。各賞の受賞を受け、講談社と光文社は同日に重版を決定した。『ゾンビ回収婦』の重版分は同22日以降、『けんぐゎい』の重版分は同24日以降、書店に順次着荷する予定。

 小砂川氏は『家庭用安心坑夫』と『猿の戴冠式』(いずれも講談社)に続く3回目のノミネートでの受賞。講談社は前回の鳥山まこと『時の家』に続き、2回連続での芥川賞受賞作刊行となった。
 『ゾンビ回収婦』はゲームのVR(仮想現実)空間に入り込み、ひたすらゾンビの骸を回収する女性を描いた作品。文芸誌「群像」5月号(4月7日発売)で発表後、7月9日に書籍化されたが、受賞を受けて同社は4万部増刷した。
 岩手県出身の小砂川氏は、会見の場で「地元の書店などで想像していた以上に、温かく応援していただくことがあった。またすぐ帰りたいと思っているので、よろしくお願いいたします」と深謝した。
 『けんぐゎい』は醜さゆえに世間の「圏外(けんぐゎい)」に生きる主人公・ふゆが、ある運命的な出会いをきっかけに自らの人生を切り拓いていく時代小説。4月に初版1万部で刊行された。その後、2000部増刷していたが、受賞を受けて光文社はさらに6万部増刷した。
 同社の直木賞受賞作は、一穂ミチ『ツミデミック』(第171回)以来、約2年ぶり。
 朝倉氏は女性としては最年長の直木賞受賞となった。会見の場では「(『肝、焼ける』〈講談社〉でデビューしたのが)43歳だったので『老婆作家になりたい』とずっと思っていた」と述べたうえで、「時代小説を書いたのは初めてで慣れないことばかりだったが、好きなように書いて、評価してもらえたのがすごく嬉しい」と喜びを語った。

 出典:新文化オンライン2026年7月23日号 4面
https://www.digitalshinbunka.jp/PB3854PCS_000/index.php) 


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