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大泉書店/「だいじ だいじ どーこだ?」/性教育の絵本52万部超に

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 大泉書店が刊行する絵本『だいじ だいじ どーこだ?』(作=遠見才希子、絵=川原瑞丸、本体1200円)の発行部数が、3月10日出来の32刷・3万部をもって累計52万5000部となった。2021年の発売から〝初めての性教育絵本〟として親しまれ、1年に10万部のペースで発行部数を伸ばしている。

 編集担当の谷口由美子氏は同書の企画意図について「当時、保護者向けの性教育書の刊行が目立っており、子どもが読める本をつくろうと思ったことがきっかけ」と話す。
 そこで執筆依頼したのが、産婦人科医で性教育に関する講演を行っていた遠見氏だ。子どもの性被害などが報道されるなか、早期からの性教育が大事と考え、未就学児向けの絵本という形態になった。
 制作過程で焦点になったのは、「何をどこまで伝えるか」。様々な案が出たが、最終的には一番重要なことを、できるだけシンプルに伝えることに注力した。
 それは、「自分の身体は全部大事。でもとくに大事なのはパンツの中で、誰にも見せたり触らせたりしてはいけない。誰かに『パンツの中を見せて』と言われたら、逃げて大人に話そう」ということだ。巻末には性教育に関する大人向けのコラムと、子どもが無料で相談できる電話窓口を掲載した。
 作画では、主人公の見た目を中性的にするように気を配った。作中で性別は明かされていない。性教育や性被害に対する警鐘は、男女の区別なく必要だからだ。
 こうした内容が30代くらいの親世代に刺さり、発行部数を伸ばしている。「弊社最大の売れ筋だ」と営業部の青木丈洋氏は言う。保育士や小学校教師、助産師、行政などからも問合せが多い。研修や読み聞かせへのニーズの高まりから、23年には同社初となる大型絵本版も刊行した。
 50万部突破を記念し、様々な施策を行う。ホームページに特設ページを開設するほか、帯と販売台を刷新。書店限定ノベルティ「オリジナルリフレクターチャーム」を制作し、280店舗以上に配布した。4月にはSNSでもキャンペーンを行い、50人に同書のミニ絵本を進呈する。
 また、中日新聞、北陸中日新聞、東京新聞の「入学・進級祝いに本を贈ろう」特集(3月25日掲載)に出稿し、3月下旬から愛知県内の書店12店舗で同書が展開される予定。丸善ジュンク堂書店15店舗でも重点展開し、エミテラス所沢店(埼玉・所沢市)ではサイネージに動画広告を出稿する。

 出典:新文化オンライン2026年3月12日号 5面
(https://www.digitalshinbunka.jp/PB3854PCS_000/index.php)
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